■ 知恵市場 ☆ 2000.1.10 ■ ■ エッセンス ☆ 合計発行部数 769部 ■ ■ ES1044 ☆ (B-mail=198:Nifty=571) ■ ■ ¥200 ☆ http://chieichiba.net/ ■ ●知恵市場エッセンス「グリーンエコノミーへ」 --------------------------------------------------------contents ■■■Part1=========================1940年にタイムスリップ■■■ ■■■Part2===============================僕たちの時間感覚■■■ ■■■Part3=============30年後の世界に対して責任が持てるか■■■ ■■■Part4=========================環境問題と戦うビジネス■■■ ■■■Part5===========================「私」に何ができるか■■■ ---------------------------------------------------------------- このエッセンスは、知恵市場DJ paco/渡辺パコのオリジナル書き下ろし です。 ■■■Part1=========================1940年にタイムスリップ■■■ いきなり質問です。 日本は、なぜ太平洋戦争を始めたのか、理解できますか? ちょっとタイムスリップして、1940年ごろの東京。三宅坂にある大本営参謀本 部。ここは日本中の若者があこがれるエリート中のエリートが集まるところで した。戦争をやるところと言うより、もっとも大きくてダイナミックで歴史に 残りそうな仕事ができる、魅力的な職場だったのです。人殺しをするためにこ こにあこがれたわけではなく、「どうせやるなら大きな仕事」と思ってここに 来ています。 たぶん、今の日本で言えば、大企業、巨大金融機関の経営企画室に配属される ような気分だったかもしれません。オレたちが世界のビジネスを動かしている、 自分たちがこの企業とこの国の未来をつくり出すんだというような高揚感。 大本営の参謀職にある青年たちは、ヒトモノカネの資源を配置するように、陸 軍の師団を配置し、軍艦を組織して、「攻めていく」場所を決めた。日本の末 端の将兵はとても優秀だったので、少しぐらい攻め方の戦略がへたくそでもそ れをカバーし、与えた目的は果たして、「利益」をあげていました。 それはちょうど、新商品のために営業部隊を組織し、販路を指示して、時には 新規採用をしたりパートタイマーや現地採用もしながら、マーケットを拓いて いくのと同じです。 今と少し違うとすれば、1940年代の「利益」は、「版図」だということ。広い 面積を支配することができれば、そこにある富は「合法的に」日本に入ってき たし、それが許されていた。今、企業が獲得しようとしている「利益」は、版 図という面積から生まれるのではなく、経済というお金の流れの中でどれだけ の流れを管理できるかと言うことになりました。今の時代の中では、面積を確 保してから富の流れをコントロールするより、富の流れそのものを直接コント ロールする方がずっと効率的になったからです。 さて、こういう状況を理解した上で、もう一度。 日本は、なぜ太平洋戦争を始めたのか、理解できますか? 当時の戦争は、少なくとも戦争指導者にとっては、国家にとって当然の行為で した。現代の企業にとって、マーケットシェアの拡大と利潤の追求が、当然の 行為であるのと同じように。 戦争は結局人を殺し、企業は殺さないじゃないか、と思いますか? NO。現代 の企業も多くの殺人を犯しています。アフリカやアジアの後進国では、毎日多 くの人間が餓死したり、先進国ならすぐに直せる病気のために死んでいます。 直接銃口を向けていないし、企業は貧困を目的にしているわけではないと反論 が来そうですが、当時の大本営参謀も、殺人が目的ではないというでしょう。 年末にNHK番組「映像の世紀」を見ました。繰り返される戦争の、どの指導者 も同じことを言う。「私たちは自国の生存を守るために、やむなく銃をとる」。 僕は、だから企業活動はいけない、と言うつもりはありません。企業が悪だと 言うつもりもない。僕が言いたいことは、太平洋戦争を始めた動機と、今の経 営の動機は、決して断絶したものではないことに気づくべきだと言いたいだけ です。 問の答えは、もうちょっとあとにして先に進みましょう。 ■■■Part2===============================僕たちの時間感覚■■■ フィンランドには「トーゴービール」というのがあるそうです。「トーゴー」 は日本海海戦の東郷平八郎で(日本海海戦は日露戦争ですよ(^_^;)、この海 戦で日本がロシアのバルチック艦隊を壊滅させ、のちにロシア帝国が崩壊した こと、その結果、フィンランドはロシアから独立することができました。「トー ゴー」は国民解放の象徴なのです。 で、フィンランドに行った日本人は、年輩のフィンランド人から、あの戦争の 時はすごかったな、と言われたりするらしい。100年近く前の戦争を昨日のこ とのように語る人たち。ヨーロッパでは、多くの人が100年前、300年前の石造 りの家に住み、それを壊そうとしないし、そこには何代も使い続けている家具 を使って食事をしている。うちの子がつけた食器のキズの横に、100年前のこ どもが付けた傷がある。 日本は50年前の戦争の記憶、戦争があったことさえ、本の中のことになってしま った。その理由は、「語り継ぐ人がいない」「風化させてはならない」と叫ぶこ とからでは見いだすことはできず、むしろ銃痕の残った石の壁からあまりに無縁 の街づくりをしてしまったからであり、広島が原爆を語り継げるのは原爆ドーム があるからなのでしょう。人間の記憶はモノによって固定化されており、モノを 失うことは記憶を失うことに近い。 いずれにせよ、今の僕たちの時間感覚は、あまりにもプアーで、薄っぺらです。 自分たちが今やっていることはかつてのこととはまったく違う画期的なことをや っているような顔をしている。人間は進歩していて、すでに前のことは精算され、 今はもっと進んだことをやっているような気がしている。先人が知っていた知見 を、自分が発見したかのような顔をして著作権を主張したり(これはちょっと話 がずれる(^_^;)。 日本は、なぜ太平洋戦争を始めたのか、理解できますか? 理解できないのは、「古いこと」だからではなく、理解しようとしない、理解 するような思考回路を持たないからです。 ■■■Part3=============30年後の世界に対して責任が持てるか■■■ 太平洋戦争を始めた参謀たちは、歴史に残る仕事、大きな仕事をしたいと思っ ていたエリートでした。そしてその結果、確かに歴史に残った。「とんでもな い戦争をした」という。 太平洋戦争は、始めたときから「勝てる」とは考えられていなかったことが今 ではよく知られています。日米の国力を考えても、それは明らかだし、「少年H」 にも存分に描かれている。 結果が分かっているのに、破滅に向けて突き進んでしまう。少なくとも、そう いう「無意味な無茶」は、もうこれ以上繰り返したくないですよね。 僕がずっと考えてきたことは、30年後、70歳になり、「なぜ世界はこんなになっ てしまったのか? こうなることは30年前からわかっていたことじゃないか?」 と言われて、答えられるか、という問いです。 世界は、限界に向けて突っ走るレミングのようです。レミング、知ってますか?  シベリアに住む小さなネズミで、大量発生すると突然大群で移動を始め、その まま海に落ちて自殺するそうです。 今、僕らにとっての「戦い」はなんでしょうか? ビジネス? NO。環境問題 です。「持続可能性」と言い換えてもいい。ビジネスは、この「戦い」のツー ルになるべきものですが、それはまた後ほど。 このまま、僕らの世界は継続できるのか? YESと答えられる人、いますか?  僕らは今、漠然とした不安、もやもやとした不透明感を未来に対して抱えてい ます。表向き、その不安は、会社の先行きだったり、自分の雇用や収入だった り、健康だったり、年金や介護の不安だったりしますが、その向こう側にある 不安の根っこを探していくと、「今の社会はこのままでは継続できない」とい う感覚に行き当たります。 MBA(経営学修士号)を学び、MBA的な手法で企業を立て直せたとしても(日産 のカルロス・ゴーンのように)、今のMBA的な経営手法で環境問題を解決する ことはできません。資源が枯渇することより、廃棄物や副生成物によって環境 は悪化し、その悪化への対応コストは、社会全体で見れば、生みだした富を上 回ってしまいかねない。 わかりやすいところで説明しましょう。 今企業が提供する商品、たとえば本を買ったとする。その値段には、環境コス トが含まれていません。木を切る値段、切った木を紙にする値段は入っていて も、切られた森を再生するコストは入っていない。紙をつくる過程で生じる廃 棄物や汚染を解消するコストも入っていません。製紙会社が産業廃棄物を処理 するコストは入っていても、そのコストは廃棄物を完全に自然に戻すまでの分 は含まれていない。 本を買うことで生じるコストの中には、本が地球に与えるインパクトのうち、 ほんの一部しか入っていない商品で、いわば「頭金」だけで本を買い、ローン 分は後払いになっています。その後払いのビル(請求書)があるなどと言うこ とは、一般には知らされていないし、これまでそのようなことは考える必要が ないことでした。なぜかって? 地球の自然回復力がそれをカバーしてくれて いたからです。ローンは地球が肩代わりしてくれていたわけですね。 しかし、もはや地球は、世界の60億の人間が押しつけるローンを、金利さえ払 うことができなくなってしまった。それが環境問題です。南極の上空にはオゾ ンホールがあき、温暖化によって気温が上昇して巨大な氷山が溶けています。 環境ホルモンによって不妊症が起きていることも明らかでしょう。 FM放送のメッセージでこんなものがあります。 女「ここ、きたないね、くさいし、うるさいし」 男「じゃあ引っ越しちゃえば?」 ●BUBU〜「地球からは引っ越せません」 手塚治虫の「火の鳥」には宇宙植民地に旅立つ未来人がたくさん描かれますが、 最近の研究では、どうやら人間は地球以外の天体には住めないことがわかって きた。太陽光線の量や水の量など、地球とごく似た環境以外では、2世代以降 を残すことができないらしい。人工環境でそれをつくるのは、長期的には不可 能だそうです。またそういう星に、1世代でたどり着くことも現在の技術の延 長では不可能だというわけです。 人間は文字通り「宇宙船地球号」の中でやっていくしかない。 つまり、「このままではやっていけない」ことが、はっきりわかってきていま す。その証拠は、ちょっと調べればいくらでもある。科学的で、正しい知識で す。 確かに、その知識、情報には、楽観的、悲観的などばらつきがあります。しか し、多くの知識を集めて、なお「人類はこのまま存続可能」という結論を出せ る人がいますか? 今僕らが、意識的に理解しなければならないことは、 このままでは負ける戦いをしている と言うことです。それも、100年後の未来ではなく、30年後には勝敗がはっき りする戦いです(たとえば気温の上昇予測を見れば、30年後にはっきりその影 響が表れることは容易に理解できます)。つまり、環境問題は、太平洋戦争前 の日本にとっての、「対米開戦」と同じ位置付けだといえます。 対米開戦の決断をした1941年から30年後、日本は敗戦ののち、万国博覧会を開 きました。しかし、それはどうしようもないほどの焼け野原と、奇跡的な経済 復興のおかげです。今はどうでしょうか? このまま環境問題に「敗戦」した ら、復興できますか? 経済は人の力で復興できても、失われた地球は人の力 では復興しない。絶滅した生物は決して取り戻せないのだから。 ■■■Part4=========================環境問題と戦うビジネス■■■ 環境問題を解決するために、何をすればいいか、そのヒントを考えてみましょ う。もちろんさまざまな方法が考えられますが、僕が一番重要で、かつ効果的 だと考えているのが、「ビジネスを使った環境問題の解決」です(厳密に言え ば、それは「解決」ではなく、「環境問題を起こさない産業・社会の実現」で すが)。 今は、ビジネスと環境問題は、たがいに相容れないものとして対立しています。 事業効率を考えれば、環境コストはかけられないと考えるのがビジネスパース ンの「常識」でしょう。それは、ビジネスの枠組みが、「環境など考えるな」 と決まっているからです。 かつての日本陸軍では、日本の将来のためには「戦争で抵抗する相手が死んで も、そのことは考えるな」「無抵抗の女こどもを殺しても、そのことは苦にす るな」という枠組みで「版図」を拡大していました。今は「人間を殺してもい い」という経営者はいませんが、「環境は悪化させても気にするな」というの は経営の常識、それが今の経営の枠組みなのです。 では、ビジネスの枠組みを変えてみたらどうか?  どのように? ビジネスの枠組み、競争の枠組みの中に、「環境」を入れればいい。今企業の 競争のフィールドとして、マーケットシェア、収益率、顧客満足などがありま すが、そこに「環境改善シェア」=「グリーン化」を入れてみる。グリーン化 のシェアの低い企業は、いくら売上が高くても評価されない、また人気のない 企業になるようにする。 たとえば、日榮問題以前から、商工ローン業界は人気のある業種ではありませ んでしたが、収益力や個人の収入は決して悪くなかった。儲かる会社がイコー ル人気があり、尊敬される会社ではないことは、これまでも知恵市場では多く のディスカッションで語られてきました。 今後は、グリーン化のシェアの高い企業が尊敬され、商品選択、企業選択の基 準になれば、企業行動と環境はとりあえず矛盾しなくなります。 整理すると、こんな感じです。 日本帝国 20世紀型企業群 21世紀型企業 ──────┼───────────────────────── │ 版図シェア マーケットシェア 環境改善シェア 代表的な指標│ 利権確保 収益力 マインドシェア │ 軍事力 顧客満足 創造力 ↓ │ etc. etc. etc. ──────┼───────────────────────── 捨てるもの │ 人の命 環境 ? 実際、すでにいくつかの先進事例が出始めています。アウトドア用品のメーカ ー「パタゴニア」では、生産に関する廃棄物が限りなくゼロに近づいています。 パタゴニアの商品は高いけれど(と言っても法外に高いわけではない)、自然 を愛するアウトドア人間にはあこがれのブランドです。カーペットのメーカー 「インターフェイス社」では93年に経営理念を「資源の消費と廃棄物を限りな くゼロに近づける」に変更し、カーペットを販売からリースにして、戻したカ ーペットのリユース、リマニュファチャリングに取り組んでいます。 ここでひとつ疑問が出ます。インタフェイス社のCEOにとって、「企業を経営しな い」ことが最善の解決策ではないのか? 「No」 それでは「環境インパクトの 小さい企業を実現する」こころざしは果たされず、環境インパクトの大きな企業 がますますはびこるようになってしまう。インタフェイス社が成功することは、 単に1社、グリーンな企業が登場したと言うことではなく、「グリーンな経営は本 当に可能だ」と証明し、そのことで他社に影響を与えることができるからです。 ■■■Part5===========================「私」に何ができるか■■■ いちビジネスパースン、生活者としてできることは、大きく二つあります。 ひとつは、自分の仕事に、グリーン指標を持ち込むこと。ちなみに僕は、自分の 仕事では極力紙を使わないようにしていますが、紙媒体の制作依頼が少なくなっ てきたことも、結果論ですが、グリーンな仕事につながっています。特にビジネ スの企画、事業開発などをやっている人は、そのビジネスの企画書に「環境イン パクトを小さくする」という項目を立て、何ができるかをリストアップしてみる といいでしょう。 ふたつ目。消費者としては、「グリーン購入*」によってこういったグリーン 企業を支援したり、預金を「エコファンド*」にまわすことで、グリーンな企 業が発展する支援ができます。金利ゼロの銀行に預けておくより、エコファン ドに投資する方が、はるかに社会を前進させるはず。 *グリーン購入 リサイクル品やリサイクル可能な商品を買い、環境インパクトの大きな 商品は買わないこと。 *エコファンド グリーン化、環境改善シェアの高い企業を選んで投資する投資信託。日 興証券を始め、数社が扱っている。 もうひとつ重要なことは、環境問題の解決につながる情報に敏感になり、情報 を集め、伝えたり話題にしたりしていくこと。環境番組を見て視聴率を上げる ことも、ひとつのグリーンコンシューマーの姿でしょう。 さて、最初の質問に戻りましょう。 日本は、なぜ太平洋戦争を始めたのか、理解できますか? この問いは、「なぜ僕たちは、環境破壊の結果が分かっていながら、それをく い止められなかったのか」と、相似形であることがわかるでしょう。 その答えの何割かは、あなたの心のありようの中にある。 今僕の娘は6歳です。30年後、娘は僕の年齢に近づく。その時の環境は、どう なっているでしょう? ひとつのよくないシナリオは、温暖化によって農地が 砂漠化し、激しい食糧難になっているというものです。穀物の輸入大国日本は、 真っ先に影響を受けるでしょう。飢餓が発生しているかもしれません。 比較的よいシナリオは、対策が進み、破局は先延ばしになっているが、まだ解 決してはいない、というものです。「結局何も起こらなかった」という2000年 問題のような結果が起こるのか。 それは、2000年問題解決のために、ここ数年、プログラマーのみなさんがどれ だけ努力してきたかを考えれば、理解できるかもしれません。たったコンピュ ータの年号の問題で、これだけの労力がかかったと考えるのか、「どっちにし てもたいしたことはなかった」と考えるか。 いずれにせよ、人類と環境問題の行方はあと30年で何かしらの決着が付くでしょ う。あなたにとって30年前は遠い過去ですか? あなたの「時間感覚」ではど うでしょう? 30年後は、決して「自分はもういないしね」の遠い未来ではな く、こどもや孫に「なんでほっておいたの?」と聞かれるかもしれない、少し 先の未来です。 paco/渡辺パコ paco@suizockanbunko.com 2000.1.10 ■参考文献------------------------------------- 「ノモンハンの夏」 半藤一利 文芸春秋 1619円 「ソ連が満州に侵攻した夏」 半藤一利 文芸春秋 1619円 「レイテ沖海戦」 半藤一利 PHP 1700円 「『沈黙のファイル』─「瀬島龍三」とは何だったのか 〜戦中・戦後の日本の軍事・政治・経済を裏から動かした男・瀬島龍三」 共同通信社社会部編 新潮文庫 629円 「新ゴーマニズム宣言スペシャル 戦争論」 こばやしよしのり 幻冬社 1500円 「ゼロエミッション 持続可能な産業システムへの挑戦」 ダイヤモンド社 2300円 「奪われし未来」 シーアコルボーン他 翔泳社 1800円 「地球白書 プロローグ」(TV番組)NHK 2000年1月2日放送 「映像の世紀」(TV番組)NHK ------------------------------------------------ ==================================================================== エッセンスの転載については、知恵市場までお問い合わせください。 paco@suizockanbunko.com 知人(個人)へのエッセンスの紹介を目的としての転載は、1号限り、全文を送っ ていただく場合に限り、特にこちらに許可を取らずに行ってかまいません。ただし 登録せずに受け取った人がさらに別の人に送ることは認めません。 -------------------------------------------------------------------------- 知恵市場(ちえいちば)主宰 ● Toshi/高橋俊之 toshi@heartbeats.com paco/渡辺パコ  paco@suizockanbunko.com Surfrider/阪本啓一 surf@palmtr.com -------------------------------------------------------------------------- end of Chieichiba Essence (c)Chieichiba & Suizockanbunko inc. 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