■ 知恵市場 ☆ 2000.3.10 ■ ■ エッセンス ☆ 合計発行部数 775部 ■ ■ ES1048 ☆ (B-mail=204:Nifty=571) ■ ■ ¥200 ☆ http://chieichiba.net/ ■ ●知恵市場エッセンス「グリーンメディア」 --------------------------------------------------------contents ■■■Part1===============================モアイと活性炭■■■ ■■■Part2=====================環境問題は情報問題である■■■ ■■■Part3=========================「環境会議」誌の試み■■■ ■■■Part4===================環境メディアの条件を考える■■■ ●ターゲットは誰か? ●情報へのスタンスは? ●情報発信のスタイルは? ■■■Part5===========情報の持つ意味を明解にするメディア■■■ ---------------------------------------------------------------- このエッセンスは、知恵市場DJ paco/渡辺パコのオリジナル書き下ろ しです。 1月のオリジナルエッセンス「グリーンエコノミーへ」には、たくさんの反響を いただきました。ありがとうございます。予想以上に関心が高まっていることを 実感できました。 いただいたメッセージを読んでいると、こんなとまどいの姿が見えてきます。 ▼中嶋みゆきさん 私の仕事は演劇の舞台装置をつくること。そのお芝居がいいモノになるよう にいろいろ知恵を出す。作る。上演する。終わる。舞台装置はゴミとなる。 もちろん、使い回せるモノは使い回す。制作費も限りがあるから。でも、ど うしても、舞台のバラしで出てくるものたち(廃棄されるものたち)に胸が 締めつけられる。 ▼柴田佳久さん 病院の感染性廃棄物がなんとかならないかと今思っています。これに答えを だせる企業や医療機関がこれから先にもとめられるのだと。ただ、自分でど うしていったらいいのか、何からはじめるか、考えても何もでてきません。 ▼西脇さん 炭素税みたいなものを導入することは、環境への意識を高める上でも、なか なか良い案だとは思うのですが。。。都心では自動車から通行料を取るとか。。。 (自分にとってマイナスなことには多くの人が敏感だと思います。) ▼森末 忍さん 「ビジネスと環境問題」は私にとってどうしても踏み込めない関係でした。 日々の仕事とこうした問題意識との矛盾。自分の生活自体がその問題意識と の矛盾。 ▼Tomohiko Yamakawaさん 環境会計報告を実施している企業も増えてきました。環境マネジメントシス テム「ISO14000」への取り組みも増えています。ただ、どうも企業 がビジネスの道具にするために、武器を集めているだけのように感じます。 ややうがった見方でしょうか?消費者がまだ付いてきていないような気がす るのです。 ▼T.I.さん データをもとに、より具体的な話を聞かせていただきたいです。---会う人ご とに「こんな話があるんだ」と言えるぐらいのがほしい。 環境問題への関心はこれだけ高まっているのに、実際の動きはまだ局地的な状況 にとどまっています。潜在的に気にしている人は多いけれど、どこから手をつけ たらいいかわからない状況。テーマが大きいので当然です。僕自身も、自分のポ ジションを見つけるのに手探りの状態です。 今日もこうしてエッセンスを書きながら、「僕にとっての<環境問題>さがし」 をしてきたいと思います。 ■■■Part1===============================モアイと活性炭■■■ 最初のエピソードの舞台はイースター島です。巨大な石のモアイで知られる島。 モアイをつくった人々は海を越えて島にやってきて、高さ20メートル、20トンに もなる石像を作れるほどの文明を作りあげました。8世紀から16世紀ぐらいまでの 800年ぐらいの間に、1000個ものモアイをつくった。相当高いレベルの文明です。 しかしイースター島に住みつき、モアイをつくったふたつの民族は、次第に対立 し、最終戦争の「モアイ倒し戦争」に突入します。 モアイの写真を見ると、イースター島は荒涼とした岩の島です。しかしモアイの 文明が栄えた頃、そこはヤシの木の茂る緑豊かな島でした。モアイを運ぶための コロにしたり、増える人口をまかなうために畑にしたりして、森をすべて使い尽 くしてしまった。戦争が起き、最後は人肉を喰うような状況にまでなったけれど、 もはや船を造る木もなく、結局人々は島の中に閉じこめられるように滅んでいっ たのです。 このエピソードは「小学生に授業」*に掲載されています。この「授業」を行った 安田喜憲さんは、授業の最後に「イースター島は現在の地球と同じなんだな」 「地球というのは宇宙という広大な海の中にぽっかりと浮かぶ島です。地球を出 て宇宙に行っても、森はない。森は地球にしかありません」と話しています。 さて次のエピソード。やはり「グリーンエコノミーへ」に返信をくれたI.O.さん からのものです。 「1992年から1998年までアメリカのサンフランシスコに派遣されていたときのこ と。ある企業が環境を汚染したことが判明する。環境保護局(EPA)なる政府機関が これを指摘、その回復を命じ、ペナルテイを課す。スーパーファンドという基金 を持ち、環境問題の解決に必要な資金を供給する。そこで、具体的に水処理に関 する環境への積極的なかかわりをもちつつある会社と出会いました。汚染された 地下水をくみ上げ、水を浄化する義務を負わされた会社に対し、活性炭を入れた 浄化層を提供、活性炭も汚れればリサイクル(再生)する、おまけに浄化した水 は飲み水としての規格をクリアできる(もともとの地下水の汚れが軽度、早く対 処しているため)場合が多く、これは各地方の水道局が上水用途に買い入れる (規制緩和社会ならでは)、現代流のキャッシュもでてくるのでさらに広範囲に 浄化できるという一石二鳥も三鳥にも思えたプロジェクトでした」 *「小学生に授業」河井隼雄 梅原猛 編著 小学館文庫 514円 この記事の内容の一部は、club@paco BBS http://chieichiba.net/paco/+clubpaco/bbs.cgi に転載しています。 ■■■Part2=====================環境問題は情報問題である■■■ ふたつのエピソードを読んで、どう感じましたか? イースター島のエピソードは 地球の暗い未来を、サンフランシスコのエピソードは「まんざらでもないかも」 という感じがします。 僕がこのふたつのエピソードから感じたことは、「環境問題は情報問題である」 という点です。環境問題が、そもそも「問題である」と感じられるのは、個別の 異変が地球環境という全体の異変につながっていると感じられたとき。全体の異 変の現れがいま目の前にある「ちょっとヘン」という状況だという理解がなされ たときでしょう。全体とのつながりがなければ、温暖化ひとつとっても、「今年 は暑い」「東京は暑い」以上の認識には育っていきません。 また、そのつながりは、単に地球規模(空間的)であるだけでなく、歴史的なス ケールで考えられる必要があるでしょう。前回僕が「グリーンエコノミーへ」で 提示したメッセージは、この歴史的な視点でした。 「百聞は一見に如かず」と日本のことわざは言います。しかし環境問題の理解に は、「一見は百聞にしかず」という要素がとても強い。イースター島の姿が、人 間が荒廃させた結果の姿であるという事実は、単にモアイ観光に行って「見て」 も、得ることができない理解です。歴史的なパースペクティブ(視野)に立って、 構造を理解して初めて現在の僕たちにとっての警鐘として理解できる。 同じように、古代文明の発祥の地はみな人間が砂漠にしてしまった、と言う説が あります。ナイル、メソポタミア、インダス、黄河。みな当時は緑に覆われてい たらしい。人間が木を切り、畑にした結果、砂漠になってしまった。ちなみに肥 沃な三角地帯の一部、レバノンには、レバノン杉という古代杉の林が、今はほん の裏山程度の大きさでかろうじて残っているそうです(古代にはレバノン一帯は 杉の原生林だったらしい)。今は、あたりは荒涼とした砂地の風景。レバノン杉 の小さな林だけが、 2000年以上の歳月を越えての守られ、残されてきた。ちなみ にこの小さな林が生命力を失いかけたとき、日本の樹木医が治療して救ったそう です。 環境問題でも自分の目で見て、五感で確認することはとても大切です。しかしそ れだけでは理解も行動も不完全に終わります。時間軸、空間軸での事象のつなが りを理解したとき、初めて問題の意味が理解できる。環境問題の解決には、情報、 特に情報メディアの果たす役割が、重要なのです。 ■■■Part3=========================「環境会議」誌の試み■■■ 今回、このエッセンスを書くにあたって、エッセンス史上初めて(大げさ)「取 材」と行いました。これからの環境情報メディアを考えるためです。 「環境会議」誌は昨年5月に季刊誌として創刊され、1年4号を発行して、次の号か ら隔月刊に創刊されます。名前から想像できるように、広告業界の老舗雑誌「宣 伝会議」の姉妹誌として誕生しました。 宣伝会議自体は、実は一時下り坂に向かってしまい、20代の新編集長、田中里沙 さんのもとで建て直しを計ってきました*。環境会議は、資金にゆとりのある企業 の余技ではなく、未来を切り開くために挑戦する新媒体なのです。99年に創刊さ れた環境会議ですが、構想されたのは早く、 95年には商標登録していました。こ こにも先見性が見えます。 この間、一足早く発刊された「グリーンジャーナル」誌が1年ほどの発行で休刊。 日経グループが「日経エコロジー」「日経エコ21」の2誌を出した程度で、環境ネ タの情報誌市場はまだまだ立ち上がったとは言えない状況です。ちなみに「日経 エコロジー」は日経BP社の発行で、企業の環境への取り組みの情報を、「日経エ コ 21」は日経ホーム出版の発行で、コンシューマー向けの生活情報が中心。これ に対して環境会議はやはりコンシューマー向け、姉妹誌の「環境機器」が企業向 けの情報という棲み分けになっているようです。 つまり、環境会議は、宣伝会議がプロ向けの「業界誌」であるのに対して、はじ めからコンシューマー向け、生活者向けに企画された雑誌なのです。 環境会議編集長にお会いしたのは、昨日、3月9日。ぎりぎりのスケジュールをぬっ て何とか今日の執筆に間に合うように会っていただきました。編集部は高田馬場 駅近くの、新しいのっぽビルの5階です。 編集長の豊川 歩さんは、僕と同年代の物静かな方で、編集長就任前はシンクタン クで自治体や企業向けの調査やCIの提案などを行ってきました。通常は新雑誌の 編集長には、雑誌編集で実績のある人を起用するところですが、環境会議の場合 は、編集経験よりも環境問題への確かな目を持っている人、しかも特定の主義主 張に偏向していないことが、豊川さんのキャリアとマッチしたようです。 *田中里沙さんの記事は http://chieichiba.net/paco/+clubpaco/bbs.cgi で、「前へ」をクリック、前ページのログの中に朝日新聞に掲載された記事があ ります。 ■■■Part4===================環境メディアの条件を考える■■■ 環境会議のメディアとしての成り立ちをうかがう中で、僕が、インターネットを つかって構想している環境メディアの像が次第に明確になってきました。以下、 メディアの枠組みを決めるポイントを押さえながら、僕が構想する新メディアの 条件を考えてみます。 ●ターゲットは誰か? 豊川編集長「読者は、20代と40-60代というふたつのピークに分かれています。大 きいのは40-60代で、社会的な経験もあり、環境に優しかった文化や生活を知って いる人たちです。若い世代はむしろそういった生活を知らない人たちで、それで も環境関係の大学に在籍していたり、関心があるというタイプです。」 豊川編集長「購買の理由も仕事人、企業人としてではなく、生活者として、個人 としてと言うかたがほとんどです。ただ、教職や自治体の職員の方がかなりいる ようです」 僕が想定しているのは、むしろこの中間の層、20代後半から30代40代。知恵市場 のメンバーを前提にしているので、当然です。またどちらかというと生活者=個 人で読むというより、仕事に関係する情報に近いスタンスにいる人に情報提供し たいと考えています。 生活者であることはもちろんだけれど、同時に仕事人としても環境問題を考えた い、関心があるという人。両方がシームレスになったほうが、問題解決の知恵が 広がると考えるからです。ある意味では、環境会議と環境機器、日経エコロジー と日経エコ21の中間点ということもできるかもしれません。 ●情報へのスタンスは? 豊川編集長「会議という誌名の通り、いろいろな立場の人が意見を出し合い、情 報が集約しているような場になることを考えています」 豊川編集長「環境問題に早くから取り組んでいる人たちは、いい活動をしている ことも多いんですが、ほかのグループの活動を否定したり、非難したりすること がある点が気になります。環境会議では、当初から『否定しない、非難しない、 おどさない』を編集方針にしています。そのために『それでおまえたちは何を言 いたいんだ?』と言われることもあるんですが」 実際、環境会議誌の誌面は大半がなんらかの活動をやっている主宰者が執筆して いる形になっていて、記者の評価はほとんど入っていません。文字通り会議で報 告が行われているイメージ。 僕は豊川編集長に「会議と言っても議長の役割は会議の成否にとても重要では?」 と問いかけました。「その通りですね。今後は特集を組むにしても、少しずつ特 集全体のメッセージを出していくようにしようと思っています」とのことでした。 このあたりは雑誌という特性もあるし、チャレンジングな市場の中で新しい読者 を獲得する必要がある雑誌としては、やむを得ない選択と言えそう。とはいえ僕 としてはこれでは物足りないので、今構想中の知恵市場の環境媒体(このエッセ ンスもそのひとつ)では、DJとして、僕個人の意見やスタンスを明確にしていこ うと考えています。 とはいえ、『否定しない、非難しない、おどさない』と言う方針には学ぶべきも のがあります。「環境NPOに『類似の活動をしているグループを紹介しましょうか』 というと、拒絶されることが多く、どことなく閉鎖的です。環境問題の解決には 多く人の協力が不可欠なのに、今は活動ごとにバラバラ。そこをつないでいきた い」(豊川さん)という発想は共感できます。 ただ、僕のスタンスはどちらかというと、「自分の感性で選んだ活動のよい部分 を評価していく」と言うもの。知恵市場は雑誌よりもはるかに「会議」の場です が、僕自身は「会議」は評価のために活用したいと考えています。つまり、ある 活動やある情報の価値、可能性を評価し、実生活や仕事で活用する可能性を考え たり、実際に活用したレポーティングを行う場をつくりたい。 その一方で活動グループ同士のコネクションの場というコンセプトは、想定して いません。しかしその一方で、さまざまな活動や情報の「つながり」を検討する ことは重要な機能になるでしょう。有機農業とバイオテクノロジーが矛盾するの かしないのか、どのような関係でつながっているのか、こういった点は知恵を結 集することで検討が深まるはずです。 ●情報発信のスタイルは? 豊川編集長「『否定しない、非難しない、おどさない』という編集方針の理由に もなりますが、『危険だ、危ない』ではなく、『残すべきもの、めざすべきもの を肯定的に見せる』ことを重視していきたいと思っています。ビジュアルで言え ば、ゴミの山や奇形の魚の写真は出さない。感性に訴えるのではなく、知性や理 性に訴えたい」 その理由として豊川さんは、「雑誌は単行本とちがって、危機感をあおるように してヒットすることもありますが、雑誌は継続的に支持される必要があります。 そのためにもいつもいやな気持ちになるより、プラスのイメージを感じてもらわ なければならないと考えるからです」と述べています。 知恵市場のように継続的に来てもらう場も、同じことが言えそうです。僕自身は、 環境対応のライフタイル、ビジネススタイルに、先進的なおしゃれなイメージと ワードを与えられないかと考えています。たとえば、昭和30年代の生活なら環境 問題は解決できるという言説があったとして、そのことを「戻る」と表現するの か、「家族が、モノによって分断されていない、心の豊かな暮らし」と表現する かで、イメージが変わってきます。 人間は後戻りできない生き物だというのが僕の考えの基本にあり、仮に古い暮ら しに戻る部分があっても、「戻る」と言ったとたんに足が動かなくなる。人間の 身体の構造に反しないコンセプトを持てるかどうかが、環境問題解決のひとつの カギになると考えているのです。 ■■■Part5===========情報の持つ意味を明解にするメディア■■■ さて、最後にまたふたつほどエピソード。 今問題になっている地球温暖化は、100年で2℃の気温上昇と言われています。2℃ といえば、1日の気温変化にも満たないわずかな温度ですから、「なんだ、それぐ らい」と思うかもしれません。しかし氷河期と現在の間氷期との気温差は5℃だと いう事実を知れば、2℃の持つ意味がいかに重たいかわかると思います。氷河期を 生き延びた生命を調べてみれば、自分たちが生き残れるかどうかも容易にわかる でしょう。 もうひとつ。「人間が自然を守る」という表現があると「人間が自然を守るなん て、おこがましい」という人がでてきます。本当でしょうか? 自然と言って思い 起こす風景に、里山の風景があります。田んぼがあり、畑があり、雑木林があっ て……。この風景は、実は典型的な「人工の風景」であり、もともとの地球の形 から見ると、大都市の摩天楼と同じように、人間くさいものです。大都市が、建 物や道路をメンテナンスしていかないとどんどん廃墟になっていくように、里山 も人間がメンテナンスしないとたちまち荒れてしまいます。雑木林は人間が守っ てきた自然で、人間が自然を守ることは、人類の歴史にとっては決して特別なこ とではないのです(もちろん、まったく手つかずの原生的な自然を、手を加えず に置いておくことも重要です)。 どうですか? たいしたことがなさそうに見える数字、なんだか違和感のある言 葉も、ちょっと掘り下げてみるだけで、ぜんぜん違う意味になっていきます。情 報があるとのないのとでは、意味合いがまったく異なって見える。これが環境情 報の特徴のひとつで、こういった意味の分解、再調整が、今非常に重要になるの ではないかと考えています。 今回のエッセンスで分析できたいくつかの切り口をベースに、僕は環境情報メディ アの研究と実践を続けていく予定。読者のあなたもぜひご協力と情報提供をお願 いします。 ※ここに記載した情報について、不正確だったり、過不足がある場合があるかも しれません。僕は環境問題の専門家といえるような立場ではないので、当然心 配もあります。お気づきの点は遠慮なくご指摘ください。 paco/渡辺パコ paco@suizockanbunko.com 2000.3.10 ==================================================================== エッセンスの転載については、知恵市場までお問い合わせください。 paco@suizockanbunko.com 知人(個人)へのエッセンスの紹介を目的としての転載は、1号限り、全文を送っ ていただく場合に限り、特にこちらに許可を取らずに行ってかまいません。ただし 登録せずに受け取った人がさらに別の人に送ることは認めません。 -------------------------------------------------------------------------- 知恵市場(ちえいちば)主宰 ● Toshi/高橋俊之 toshi@heartbeats.com paco/渡辺パコ  paco@suizockanbunko.com Surfrider/阪本啓一 surf@palmtr.com -------------------------------------------------------------------------- end of Chieichiba Essence (c)Chieichiba & Suizockanbunko inc. 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