182P イラクの自衛隊はいつ帰れるのか？ (2)

photo by paco.

前回に続いて、イラク問題です。

2週間前に前編を書いたときの僕の動機は、神浦さんの「どんな意見でもいいから自分の意見を言うことが重要で、沈黙や無視は一番悪い」という考えに触発されて、語る必要を感じたことでした。

その後、[com2]MLでの議論、Toshiさんの「171T ジグソーパズルのピースたち」、そして香田さんの殺害映像の公開、さらにはアラファト議長の死去など、けっこう多くのことがあり、2週間前の自分の文章を読むこと自体が新鮮は感じがするほどです。世界の動く速さに驚きます。こういうスピードの中で、じっくりものを考えて自分の意見をまとめていくことは、それ自体がとても難しいことになってきています。時代の流れが個人を追い越していく中で、その時代そのものをコントロールする力が個人に求められている。そういう困難にぶつかっています。

さて、引き続き、香田さんと自衛隊のイシューです。僕が今考えているイシューは「自衛隊は、いつどのように帰れるのか？」ということです。香田さんの事件は、自衛隊の帰還と関係があると見るべきなのか、ないと見るべきなのか、という点が、ひとつの焦点になります。Toshiさんがコミトン181号で「返歌」をくれたので、僕もさらに返すところから始めます。

■「渡航禁止」はありうるか？

Toshiさんは、「僕が政府関係者だったら、警鐘を鳴らすだけでなく、できることならイラクへの渡航を禁止にしたい、と思う」と書いていますが、僕はこの前提は間違っていると考えます。イラクに渡航禁止にするというオプションがありうると考えるのか、これはないと考えるのかで、香田さん事件の考え方がまったく異なるので、この点は重要です。

渡航や移動の自由は、国家や個人にとって、非常に重要な概念です。

まず、日本という国のもつ「かたち」と渡航の自由という観点で見てみます。日本は、コミトン「178 政治と陰謀」でも書いたとおり、世界と深いつながりを持つという選択をした国であり、世界とのつながりなしには日々の生活がまったく成り立たない国です。これまでの発展も、国民が世界と自由に関係を持つことによるものです。日本という国の現実の「かたち」から見て、渡航禁止という措置は、イラクに限らず、とるべきではありません。

もちろんこのような考え方は今の時代に固有のことではありません。中国の唐も元（モンゴル帝国）も、あるいはローマ帝国も、広い範囲を支配下に収め、その範囲内の移動の自由を奨励したり、保障したことによって、通商や文化の広がりが起こり、発展しました。国の形や発展と、移動の自由は、密接な相関関係があります。

次に、人間の権利という点でも、移動の自由の大原則は、広く認められています。1948年の第３回国連総会で採択された「世界人権宣言」では、地球上のどの国でも守らなければならない世界共通の基準として、「移動の自由」を挙げています。

※自由権規約（Ｂ規約）「市民的及び政治的権利に関する国際規約」⇒保障されているのは、思想・言論・集会・結社の自由、身体の自由とと安全、移動の自由、差別の禁止、法の下の平等などの自由権です。

では、災害や火災、事件の現場など、例外的に移動（侵入）を禁止するという場合に、イラクが当てはまるでしょうか？　現場に入らせないという制限は、かなり限定的な期間や条件で、限定された狭い地域に適用できるものであって、主権の及ばない外国を、国ごと渡航（移動）禁止にすることは、これまでの慣例からいっても、合理的ではありません。イラクの場合、日本がイラクに行くなといっても、イラクは入国を許可している（というより実質的に禁止していない）わけですから、自由な出国を認めている日本政府が、「入国が可能な国」への渡航を禁止することはできないと考えるべきです。

しかも、これは今回特に重要な点ですが、日本政府は自衛隊を派遣するにあたって、イラクは「非戦闘地域」、あるいは「イラクにも安全な場所がある」という判断が可能な場合に限って、自衛隊を派遣することができるという法律に基づいて、実際に自衛隊をイラクに派遣しています。このような判断をしている地域にたいして、事件現場などと同じように「入ってはいけない」と日本政府が言うことは、それ自体自己矛盾です。

逆に、もしイラクに「渡航禁止」が出せると考えるなら、ではどんな場合に「渡航禁止」という措置が許されるのか、その判断は非常に難しくなります。戦乱は世界中で起きていて、一方戦乱がない国でも外国人旅行者が危険にさらされることは珍しくありません。危険をどう判断するのか。またその判断によって国際的にも認められた基本的人権に基づく「市民の移動の権利」を制限できるのか。このような判断を政府にゆだねることは、市民の立場としても、非常にリスキーです。イラクへの入国制限という発想は、歴史上、多くの議論の末に、個人のものとして勝ち取った「移動の自由」という人権を、自ら放棄することを意味するのです。この「自ら放棄する」この危険については、次回、改めたいと思います。

このように見てくると、国のかたち、人権、イラクの安全判断のいずれをとっても、日本政府が日本人のイラクと国を禁止できる理由はありません。政府関係者の腹の中で「イラクには行くな」と考える人間がいることは理解はできますが、それは法や慣習に則って行政を行う立場の者としては、「言ってはいけない」ことだし、発言を許すような世論であること自体が、自らの人権を放棄し、政府に身をゆだねる危険な考えです。

もちろん、「危険だから、なるべく取りやめてください」という勧告は今もしているし、旅行としていくべきではないと思いますが、だからといって、イラクに入国すること自体を政府が非難することはできない。こういう考えに基づいて、今もジャーナリストやNGOスタッフなどが、現にイラクにいるし、その行動自体を政府は否定も非難もできない。この点は常に確認しておかなければならないことだと思います。

■イラクに入る個人を、市民は非難できるのか？

次に、危険を冒して行動する人を非難できるのかという点について、考えてみます。僕が
「どんな目的ならよくて何ならダメという境界線を引くことは現実的に出来ないし無意味だ」と主張した点です。

Toshiさんは、「ここで問題にするべきは目的だけでなく、状況と、その人の技量も考え合わせた上での＜必然性＞だと思います。それについて、きれいに線を引くことは出来なくとも、ある程度判断することは可能じゃないかなと僕は思います」と書いています。

もちろん僕も「技量と状況に応じて判断する」ことには賛成だし、当然のことだと思います。僕が言っているのは、それはわかりつつ、自分なりの判断をして行動した人に対して、非難することは、するべきではないということです。

これは「非難しないのが合理的な判断だ」という意味ではなく、ぎりぎりの状況の中では判断するという状況の中で、ある個人が自分のリスクをかけてした判断を、第三者があとから非難することは、「人間としてするべきではない」という意味です。ある状況の中で、自分の生存も含めたぎりぎりのリスク判断をした個人にたいして、その判断を、第三者が非難することは、可能だけれど、それは人間性に欠ける行為だと僕は考えます。

Toshiさんが言っているのは、おそらく、香田さん、あるいは地震で倒壊した建物に入って助けに行こうとした個別の人の話ではなく、危険な場所に飛び込むときの判断について「もっと慎重になろうね」という「一般論」だと、僕は理解しています。僕はかなり慎重な方だし、そういう場面でやたらに飛び込んだりするタイプではないのだけれど、だからこそ、一般論ではリスクが高い場面で、あえて飛び込むという判断ができる人にきちんとした敬意を持っていたい。実際に人の命を救ったり、重要な情報を持ち帰るのは、そういうきわどすぎる判断ができる人だと僕は考えているからです。

たとえば、こんな事例を考えてみます。交通事故があり、呼吸が止まっている人がそこにいる。自分は事故の当事者ではないし、多くの人が取り巻いている。救急車もすでに呼んでいるけれど、呼吸が止まったままでは間に合わずに死んでしまうかもしれない。周囲に救命救急の知識がある人はいるのだろうか？　自分は講習を受けたことはなく、小さなパンフレットでちょっと読んだのを覚えているだけ。さてこういう場面でのあなたの判断はどうでしょう？　知識が乏しいのだから、人工呼吸をするべきではないという考えもあります。もしかしたら首の骨が折れていて、動かすと危ないかもしれません。かえってけががひどくなり、救急隊員に迷惑がかかるかもしれないし（あんがいすぐ来るかもしれないし）、死なせてしまうかもしれない。でもこのまま呼吸が止まっていたら、たぶん死んでしまう（人工呼吸は5分以内に始めるのが原則）。「やった方がいい」という人と、「やるべきではない」という人がいるでしょう。でもそういう両論ある中で、行動に出て失敗した人を、「任せるべきだった」と非難することは、僕はしません。それは、合理性が高いか低いかということではなく、人間としての品位の問題です。こういう人に非難を向け始めると、人間の社会をつないでいるメンタリティの重要な部分が崩壊してしまう。

繰り返しますが、僕が「非難すべきではない」といっているのは、実際に飛び込んだその個人に対してであって、一般論として「よく考えるべきだ」ということを否定しているわけではありません。個人が個人として行った判断を、その判断の背景も知らない人間が非難することは、品性に欠ける行為だというのが僕の考えです。

誰かが「イラクに行こうと思うのだけれど……」と相談してくれれば、「絶対やめるべきだと思う」というと思うけれど、それを承知でそれでもイラクに入った個人を、僕は絶対に非難しない、ということでもあります。

ということで、ここまでの話の結果として、僕は香田さんの行動そのものを非難するという立場をとりません。

■小泉政権の立場

では、ここでイシューを変えて、自衛隊の撤退の条件について考えていきましょう。

日本政府は世界戦略をブッシュ政権にアウトソーシングしているという点については、前回書きました。この点で考えれば、ブッシュの再選で小泉政権の立場としては、自衛隊を撤退させることができません。この状況の中で自衛隊が戻ってくるとしたら、米軍がイラクでの戦いに勝利するなどして撤退を決め、それに従って日本も撤退するという場合が考えられ、これが小泉政権の唯一の「撤退の仮説」でしょう。おそらく小泉政権は、これ以外の撤退の可能性を考えていない、というより、考えたくないと思われます。

とはいえ、実際にはもうひとつの撤退の可能性があり、イラクの自衛隊が攻撃され、死傷者が出る場合でしょう。イラク特措法では安全な地域に派遣すると決められていて（法的根拠）、サマーワは安全だという認識でイラクに派遣したのですから、攻撃によって死傷者が出る事態になれば、「戦闘地域」という理解になり、撤退せざるを得なくなります。

しかし実際には、死傷者が出ても「被害はあったが、戦闘ではない」という説明をして、イラクに留まる可能性も考えられます。ロケット弾が打ち込まれる事態になっても、「自衛隊をねらったかどうかはわからない、犯人が特定できず、自衛隊をねらったとはいえない」または「誤射である」などと言えば、「偶発的な事故」であって、「戦闘地域になったわけではない」とか、あるいは「戦闘に地域と言えるのか調査中」と説明して時間を稼ぎ、米軍が優勢になって安定するのを待つというやり方も考えられます。

もともと自衛隊を派遣した理由が、表向きの「復興支援」という話ではあり得ず、「米国の同盟国であることの証明」として派遣しているだけなので、「誰が見ても自衛隊駐屯地周辺は戦闘状態」と言えるほどにならなければ、なんとか言い逃れして派遣を続けようとするはずです。

これが現在の自衛隊派遣の状況であり、その意味で、派遣されている自衛隊員の身の安全は、かろうじて現地の武装勢力の「自制心」または「関心が低いこと」によってのみ守られている状況だと見た方がいいでしょう。

とはいえ、香田さんの遺体が星条旗にくるまれて発見されたという点を考えると、イラクの武装勢力は日本を「同じアジアの友好国」ではなく、「米国の同盟軍」としてみるようにプロパガンダしていると考えられ、これが成功すると、日本が米国同様侵略者として扱われるようになります。いつまで自制心が続くかは、「インシャラー（神のお考えのままに）」です。

■国家と個人の安全

ここで重要なのは、日本として自衛隊をどうするのかという議論と同時に、現地に派遣されている自衛隊員の安全をどう確保するのかという点です。

自衛隊は専門的な訓練をしていて、しかも「危険を覚悟して」現地に行ったのだから、被害が出たとしてもやむを得ないということを言う人もいます。しかしそれでいいのでしょうか？

自衛隊員は、一般公募で採用される国家公務員で、同じ公務員でも、はじめから公務員を志して採用されるキャリア組、ノンキャリア組と違い、中途採用者も多くいるし、途中でやめて、民間企業に転職する人もいます。つまり公務員として生涯をかけるというより、さまざまな理由で選ぶひとつの仕事であり、中には生活のために応募したという人もいるはずです。

たしかに危険を伴う厳しい仕事ではありますが、日本の自衛隊は日本の防衛任務に限られているし、冷戦終結後、10年を経て、日本を直接ねらう外国（仮想敵）の脅威がかなり下がっていることもあって、死やケガの危険を伴う仕事と言うより、厳しいが安定した公務員という理解をした方が現実的です。もちろん自衛隊の活動場所は国内だけでなく、PKOなど海外任務も多くなっているとはいえ、これまでのところ派遣人員はそれほど多くないし（自分があたる確率は少ない）、危険も多くない。そういう状況の中で、今回のイラク派遣は自衛隊員個人にとっては、「覚悟はしていたけれど、かなり危険を感じる任務」ということになるのではないでしょうか。

実際にイラクに行くかどうかは本人の希望ですが、収入面でインセンティブがあること、日本に戻れば出世の可能性が上がることなどを考えると、家族を説得して、あるいは家族は「仕方ないわね」と思いながら送り出すというのが本当のところではないでしょうか。

こういう彼らの状況の中で、「危険な場所での任務は、専門家に任せろ」という考え方自体が、僕には違和感があり、それほどのリスクを覚悟してなった人たちばかりなのだろうか？　成り行きで行くことになった人や、家族は行かせたくないと思った人も多いのではないかと思うわけです。そういう中で、自衛隊に知り合いがいないような一般の市民が「自衛隊員は専門家で、危険も覚悟している」と話すのを聞くと、「ほんとうにそう考えていいのか？」と疑問を感じます。彼らは、外国での任務で市のリスクを賭けることを自覚的に選んでいるわけではない、ということです（ここがイラクに行っているNGOなどとの大きな違いです）。

「非戦闘地域での復興支援」とはいえ、実際にはこの前提がとてもあやしいのは見てきたとおり。でも自衛隊員本人や家族は、「自衛隊を撤退させて」とはいえないでしょう。民間人などの犠牲者が、すでに、大使館員2名、ジャーナリストの橋田さんと小川さん、今回の香田さんと続き、拘束された人も高遠さんら3名ということになると、民間でこれだけ犠牲を払っているのに、自衛隊員が弱音を吐くなんて、という非難を恐れて何も言えないというのが本当のところだと思います。

見方によっては、「専門家で危険を覚悟している」という理由によって、自衛隊をイラクの地に置き去りにし、誰も彼らの身の安全に責任を取っていないということもできる。政府はブッシュ政権の言いなり、国民は「民間の犠牲が出ているのに、自衛隊が無傷のうちに撤退するのか？」という意見に傾いているように見える。

日本人として、これでいいのでしょうか？

僕は、国の役割というのは、国民の安全を確保することが最優先であって、何かのために安全を犠牲にすることは許されないと考えています。しかし実際には、初期に出た犠牲のために、より大きな犠牲を容認する行動に出やすい。これは政府も、政府を支える世論も同様です。

太平洋戦争の時も、多くの将兵の屍のうえに獲得した要衝なのだから、どれほど犠牲を強いても死守すべきだという考えが主流になり、その考えに沿って勝てない戦いに兵が大量に投入され、無駄な死を重ねるという戦闘が繰り返されました。

日本は「戦いによって国益を確保する」という選択を60年前に捨てた国であり、（自衛権を認めるとしても）特に海外での戦いの犠牲者を出すことを否定した国です。戦闘による犠牲が出そうだからという理由で自衛隊員が帰ってくることは、何も問題がないどころか、本来そうすべき国です。そして国は国民の安全を守る義務があり、国民は憲法に従って、政府に憲法や法を守るように圧力をかけるべき立場にある。にもかかわらず、今、日本人の多くが、「すでに出てしまった犠牲者」を重視するあまり、さらなる犠牲を容認しかねない気分でいるように見えます。

■市民の声が政府を動かす

このように考えてくると、危険度が増す中で、自衛隊を無傷のうちに戻せるのは、日本の国民の冷静な世論しかあり得ない、ということになります。世論にそんな力があるのかという意見もあるけれども、かといってそれ以外に撤退する圧力は出てきそうにない。

戦闘の危険がある任務からは戻すべきだという声は、自衛隊員やその家族からは出てきません。日本政府はブッシュが再選された今、よほどのことがない限り、なんとしてでも自衛隊をイラクにおいておこうとしている。頼みの米軍は、イラクではむしろ負けつつある。さらにアラファトの死やイスラエルの強硬な行動をみると、中東情勢は流動化しつつあり、安定化に向かう見込みは今のところ少ない。

自衛隊はより多くのリスクにさらされつつあるのに、自衛隊を守る議論が出る場は非常に限られている。もしあるとしたら、それは国民の世論と、それを野党（特に民主党）が吸収し、自民党政権に迫っていく以外に、あり得ない状況です。

僕が今危惧しているのは、日本人がイラクの自衛隊員とその家族を、集団で見殺しにしつつあるのではないかという点と、民間に犠牲が増えていることによって、結果的に自衛隊の犠牲が容認される傾向、つまり犠牲が犠牲を呼んでいく負のスパイラルに陥る危険を感じています。

さて、今回はここまで。実はこの件についてのもうひとつのイシュー「香田さん救出の責任と費用負担についてどう考えるのか？」「テロリストのいいなりになって自衛隊を撤退させることのリスクはどうなのか？」という点について、書ききれなかったので、また機会を改めたいと思います。

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渡辺パコ。ライター、デザイナー、コンサルタント、グロービス・マネジメント・スクール講師。
1960年東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒。85年採用広告プロダクションでコピーライター、クリエイティブディレクターとして広告、会社案内の制作、PR戦略の企画立案などを担当。その後、独立して90年に有限会社水族館文庫を設立。94年から著作活動を開始する一方、Webサイトの設立・運営にアドバイザーとして積極的に参画、ビジネスインキュベーションを担当。雑誌などへの執筆活動も行う。著書に「渡辺パコの35歳からは好きなことでお金を稼ぐ」「環境経営の教科書」「人生に役立つ論理力トレーニング」（幻冬舎）「＜意思伝達編＞論理力を鍛えるトレーニングブック」「論理力を鍛えるトレーニングブック」「手にとるようにIT経営がわかる本」「図解＆キーワードで読み解く通信業界」（かんき出版）、「LANの本質」、「生命保険がわかる本」など。

☆ポートレイト撮影：川口愛

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